環境負荷評価(LCAとGHGプロトコル)
サプライチェーン全体におけるGHG排出量の削減にも、HORIBAの「はかる」技術が貢献
HORIBAの多様なエンジニアリングサービスと革新的なソリューションは、サプライチェーン全体でエネルギー消費を最適化し、CO2排出量を最小限に抑えることができます。
サステイナビリティ(持続可能性)の観点から、製品やサービスのライフサイクルを通じた環境への影響を評価することの重要性が高まっています。このような状況の中、オフィスや生産現場では、エネルギーの効率的な利用による二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指し、省エネルギーが推進されています。一方、複雑で多様な実験や評価が多い研究開発現場では、エネルギー需要の変動が大きく予測が難しく、様々な機器を連携して運用する必要があることから、従来のエネルギー管理手法の適用が困難です。HORIBAの多様なエンジニアリングサービスと革新的なソリューションは、サプライチェーン全体でエネルギー消費を最適化し、CO2排出量の最小限に抑えます。
HORIBAは長年にわたり、エネルギーソリューション「つくる(発電の最適制御)」と「つかう(エネルギーの効率的運用)」のノウハウを培ってきました。さらに、今後開発する水素や電池を活用したエネルギーシステムソリューション「ためる(蓄電の最適調整)」を加え、エネルギー全体のトータルな「最適化(エネルギーマネジメント)」を実現します。
このエネルギーマネジメント技術の中核をなすのが、当社独自のテストオートメーションシステムを含むラボの統合管理システム「STARS Enterprise」です。エネルギー需要の変動が大きい研究開発センター向けに特別に設計されたこの設備調整・制御ソリューションは、「ムリ、ムダ、ムラ」のあるエネルギー消費パターンに対し、「設備稼働の見える化/俯瞰」、「需要変動要因のパターン化」、「研究開発設備の連携制御」を基盤に、大幅な省エネを実現します。
HORIBAは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の助成事業「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム※1 2023年度公募」に採択されました。
採択事業の「需要変動が大きい産業向け設備連携制御型エネマネ技術の開発」は、従来の手法適用では難しかった「研究開発現場の省エネ」に切り込むものです。当採択事業において、「設備稼働状況の見える化/エネルギー需要変動要因のパターン化/研究開発設備の連携制御」を基盤とするエネマネ技術を開発し、当社のデータマネジメントシステム「STARS Enterprise(スターズエンタープライズ)」にアプリケーションとして追加することで社会実装の早期実現をめざします。なお、本エネマネ技術の導入により、お客様の研究開発現場における大幅な省エネルギー効果(約45%※2)を狙います。
試験設備メーカーとしての側面も持つ当社は、旗艦工場「HORIBA BIWAKO E-HARBOR」(滋賀県大津市)内にある、自動車メーカーの研究開発現場を再現した「E-LAB」にて当採択事業の実証試験を実施します。その後、自動車産業向けから事業化を図り社会実装を進めます。さらに、お客様との連携を通じて効果検証を進めるほか、同業・異業種との協業も視野に入れ、より幅広い産業への展開をめざします。
エネルギー需要の変動が大きい研究開発現場に向けて本エネマネ技術の開発を加速させることで、カーボンニュートラル社会の早期実現に貢献します。
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「需要変動が大きい産業向けエネルギーマネジメント技術の開発」がNEDO助成事業に採択
※1 「省エネルギー技術戦略」(資源エネルギー庁、NEDO)において重点的に取り組むべき分野として特定した「重要技術」を中心に、2040年に高い省エネルギー効果が見込まれる技術開発を支援し、我が国における脱炭素社会を実現しつつ、産業競争力の強化をめざすプログラムです。
※2 E-LABでのシミュレーションに基づく当社推定値