HORIBAは、燃料改質時の不純物ガスの計測、不純物による燃料電池素材への影響、燃料電池(FC: Fuel Cell)の総合性能評価など、定置用燃料電池の開発を幅広い分析・計測技術で支援します。
定置用燃料電池は、都市ガスやLPGを改質して水素(H2)を取り出し燃料電池に供給し発電する装置です。発電された電力や排熱が設置場所近くの家庭やビル・工場へ供給されます。
定置用燃料電池は、通常の発電に比べ燃料電池による高効率な発電に加え送電ロスも少なく、家庭やビル・工場向けの分散型発電設備としてCO2排出量削減を期待されています。家庭用燃料電池はすでに商用化されており、例えば日本では、家庭用燃料電池コジェネレーションシステムとして「エネファーム」の総称でメーカー各社から2009年に販売が開始されています。さらに近年では業務用・産業用燃料電池の普及も始まっています。
電力使用施設の用途に合わせSOFC、PEFC、MCFC(溶融炭酸塩形燃料電池:Molten Carbonate Fuel Cell)などのいろいろな燃料電池が使用されます。業務用・産業用燃料電池では、バイオガスや水素を燃料とする装置も実用化されています。
目次
HORIBAの燃料電池評価装置は、燃料電池セル、スタック、システムの試験・評価に最適な評価装置であり、定置向け燃料電池の評価を行います。性能評価に加え、耐久性評価や劣化加速試験などを高い安全性にもとづいて実施します。
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固体高分子形燃料電池(PEFC)評価装置 Evaluator LTシリーズ
固体酸化物形燃料電池(SOFC)評価装置 Evaluator HTシリーズ
水素ガス測定装置 HyEVO
ポータブル水素発生機 OPGUシリーズ
都市ガスなどを改質した水素で発電する定置用燃料電池装置には、燃料電池に必要な不純物の少ない水素を製造するために、改質器前後で脱硫・CO(一酸化炭素)除去などを行う必要があります。
不純物ガスのリアルタイムガス計測は、装置開発や業務用・産業用の定置用燃料電池装置の正常稼働確認に貢献します。
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高濃度水素中の不純物濃度監視に: 微量ガス分析計 GA-370
燃料電池の寿命につながるCO、CO2、硫黄系ガスなどの不純物ガスの濃度を計測する各種ガス分析計や排水のpHを計測する水質分析計が燃料電池開発に貢献しています。
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高濃度水素中の不純物濃度監視に: 微量ガス分析計 GA-370
発生ガス監視に:マルチガス分析計 VA-5000シリーズ
排水のpH監視に:微量サンプリングpHモニタ UP-100シリーズ
水素を取り扱う試験棟の立ち上げにおいては、従来よりも厳密な安全対策が必要とされます。
実験棟施工のトータルパッケージであるターンキーソリューションでは、複数業者への発注、仕様決定に至るまでの打ち合わせ、建築の安全・工程・品質管理、さらに導入後の運用・メンテナンスや作業の高効率化まで、安全性と使いやすさを重視しながら、試験室運用開始の直前まで忙しいお客様にかわりHORIBAが一括で施工を承ります。
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ターンキーマネジメント
バッテリや水素を取り扱う試験棟の立ち上げにおいて、その安全対策は、通常の試験設備とは全く違う観点で行う必要があります。
HORIBA独自の新たなリスクアセスメント手法では、「4つの視点(物理的接触・エネルギー伝達・情報通信・物質移動)」でシステム間の関係性を分類することで、リスクを漏れなく洗い出し・対策するとともに、コストと時間を極小化しながら安心・安全を担保します。
HORIBAグループで分析・サービス事業を担う株式会社堀場テクノサービスでは、分析を主要な業務とする「Analytical Solution Plaza」を京都・東京に設置しています。
特に京都では、HORIBA FuelCon社製「Evaluator CT-50」を導入した「Energy Test Cell」と呼ばれる専用の試験室を新たに設置し、燃料電池(SOFC)、水電解(SOEC)の単セルの評価から、メタネーションや触媒の評価まで、また製品のデモンストレーションから受託分析までご提案できます。
お気軽にご相談ください。