パーティクルトラッキング法採用
パーティクルトラッキング法では、粒子にレーザを照射し、その散乱光から各粒子のブラウン運動を追跡します。その拡散速度から、Stokes-Einsteinの式に基づき粒子の径と個数を計算します。
光学系(イメージ)
ビデオ映像:広範囲のナノ粒子径を同時に測定可能
3波長レーザとカラーイメージセンサを用いた最先端パーティクルトラッキング法
通常のパーティクルトラッキング法では、一つの波長のレーザ光とモノクロのイメージセンサを用いています。このとき、大きい粒子から大きい散乱光が出るために、小さい粒子を数え落としてしまいます。したがって、広い分布の粒子を測定することができません。
ViewSizer3000では、3波長のレーザ光源とそれぞれの波長に合った検出器を有するカラーイメージセンサを用いることで、赤緑青3色の画像を取得し、大きい粒子は赤色で、小さい粒子は青色で解析を行うために、ワイドレンジでの測定が可能となっています。
複数成分の混合物や凝集物の解析などでは、ワイドレンジでより正しい分布が必要とされます。
測定結果
波長光源を搭載しているため、正確な解析を実現
混合試料の測定事例(Au コロイド+100nm PSL)
メンテナンスが簡単で高い再現性が得られるキュベットセル式
パーティクルトラッキング法はナノ粒子を一粒子ずつ観察する非常に感度の高い分析手法であるために、残留物などのコンタミがあると、それがそのまま測定され測定結果に影響を及ぼします。したがって、測定中だけでなく装置の保管中にも測定領域が清浄に保たれていることが重要です。ViewSizer3000はキュベットセル式のため、洗浄が容易でセルを清浄に保つことができます。またセルの交換も可能です。
測定時はセルの中のスターラで試料を攪拌し、その後、測定するということを繰り返すシステムになっています。したがって、同一の試料を積算して測定をし続けることが可能で、高い再現性を持った結果を得ることができます。また、小容量の測定や、一定温度下での凝集物の精製の様子なども測定できます。
着目している粒子のみを分析することができる蛍光分析
さらに蛍光マーカなどを用いることで、測定したい対象粒子だけを分析することも可能です。通常は入射光による散乱光(入射光と同じ波長をもつ)を用いて分析しています。ここに蛍光を発している粒子がいると、その粒子は入射光とは異なる波長の光を発します。入射光の波長を遮り、蛍光の波長のみを分析することで、蛍光を発している粒子だけの分析が可能です。蛍光マーカなどを付けた特定の粒子の分析を行うことができるので、特にバイオライフサイエンス分野において、対象粒子が持つ機能や特性に特化した分析が可能となります。
アプリケーション例
ViewSizer 3000では、タンパク質の凝集量の定量評価を簡便に行えます。高温下(50℃)のインキュベーションにより、特にSVP(Sub-visible Particle)領域において凝集体が多く形成されていることがわかりました。
蛍光標識することで、特定のエクソソームの粒子径も測定可能です。全粒子に対する濃度比も再現性良く測定できます(オプション:蛍光フィルタ)。
濃度が低く、レーザ回折/散乱式や動的光散乱式では検出しにくかった試料も、前処理なしで簡単に測定。
アプリケーション
セラミックス
| 環境・農業
|
- シリカ
- 酸化アルミニウム(アルミナ)
- 酸化チタン(チタニア)
| ファインバブル |
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