8月2日、堀場テクノサービスに普段は見かけない小さなお客様たちが約25名来社しました。
この日は6年ぶりの「オープンハウス」。HORIBAの”職場参観日”として、2003年のHORIBA創立50周年の企画として始まった社内イベントの一つです。社員の子どもたちや家族を会社に招待し、会社や製品に触れることで、お父さんやお母さんが普段働いているHORIBAへの理解を深めるとともに、科学の世界に興味を持ってもらうことを目的としています。コロナ禍を経て、およそ6年ぶりの開催となった今回は、夏休みの特別な体験として、子どもたちの自由研究にも役立つマイクロプラスチックの観察体験を行いました。(今回の対象は小学生)
受付時刻になると、少し緊張した面持ちの子どもたちが続々と会場へ到着。子どもと参加する社員もお父さん、お母さんの顔に戻っています。まずはHORIBAがどんな会社なのかやマイクロプラスチックが及ぼす環境への悪影響など、クイズを交えながら説明し、これから行う観察体験のねらいを知ってもらいました。
いよいよ作業が始まると、子どもたちは初めて見るマイクロプラスチック観察キット「ぷらウォッチ®」※や実験器具に興味津々。観察のため全国12ヵ所の海や湖の浜辺から採取してきた砂のなかからどれを観察するかなど、楽しそうに選んでいました。作業を進めるうちに緊張もほぐれ、砂の移し替えや観察に必要な薬品での染色など、少し難しい作業にも大人の手を借りながら集中して取り組んでくれました。最後に、砂のなかに混ざっていたマイクロプラスチックが赤く染まって見えると、海がプラスチックで汚れていたことへの驚きと観察が成功したことを喜んでいました。なにも発見できなかった砂はマイクロプラスチックが含まれていないということもわかり、環境が場所によって違うことの理解にもつながりました。
作業中、砂の染色工程の待ち時間のあいだに職場見学へ。さまざまな測定装置があるフロアでは、装置について説明をする社員やお父さんの話を真剣に聞く姿は、どんな仕事をしているのかを知ろうとしてくれているようで説明にも熱が入っていました。また、移動の際に同僚と話すお父さん、お母さんの姿は家とは少し違う姿で新鮮だったのではないかと思います。
オープンハウスの最後に書いてもらった感想を一部ご紹介!
海へ遊びに行く機会が増える夏休みに、環境問題をより身近に感じ、科学に興味を持ってもらうことができました。また、ほかの実験もしてみたいという嬉しい感想に、子どもたちの興味や好奇心を強く感じることができました。帰り際に聞いた「楽しかった」、「またしたい」という笑顔の言葉で、6年ぶりの「オープンハウス」は大成功となりました。
これからも、従業員の家庭でのコミュニケーションや家族の仕事に対する理解が増すような企画を考えるとともに、子どもたちが科学に関心を持つきっかけ作りになるような「オープンハウス」を続けてまいります。
※マイクロプラスチック観察キット「ぷらウォッチ®」
マイクロプラスチックによる環境汚染が注目され、環境問題教育として学校の授業で取り上げられる機会が増えてきました。堀場テクノサービスでは、より生徒が自分ごととして理解することを目的とし、近隣の浜辺から採取した砂に含まれるマイクロプラスチックを可視化できる簡易教育用キットを2022年に開発しました。
HORIBAでは、この「ぷらウォッチ」を使ってマイクロプラスチックの観察をする出前授業も実施しています。