8月2日から3日にパシフィコ横浜(神奈川県)で開催された、夏休みの子ども向けイベント「キッズエンジニア2024」(主催: 公益社団法人自動車技術会)に特別協賛企業として参加しました。
キッズエンジニアは、小学生を対象として、クルマを取り巻く幅広い分野の科学技術やものづくりに興味を持ってもらうために開催される体験型学習イベントです。2008年から名古屋と横浜で交互に開催され、今年16回目を迎えました。自動車メーカーに加え、自動車産業に関わる企業が多数参加し、HORIBAも2008年の初回から毎年参加しています。
工作、プログラミング、お仕事体験など、クルマやものづくりが好きな子どもたちがワクワクするようなプログラムが提供される人気イベントで、今年は2日間で約3,600人の小学生と保護者が参加しました。
HORIBAは今年から授業内容を一新。「燃料電池自動車ってなに?身近なもので実験してみよう!」というタイトルで授業をおこないました。
「クルマはどんな仕組みで動いているの?」
「ガソリンの代わりに水素を使う燃料電池自動車ってなんだろう?」
少し難しい問いかけにも、子どもたちは保護者の方やHORIBAのスタッフと一緒に考え、工作や実験、水の電気分解を体験する劇などを通じて、燃料電池について学びました。
小学1年生から6年生まで幅広い学年の子どもたちが参加してくれました。
燃料電池自動車に必要不可欠な水素。この水素はどうやって作られているか知っていますか?プログラムのなかでは、水に電気を流すと水素と酸素ができることや、水素と酸素がくっつくと水になって電気ができることを劇で楽しく紹介しました。劇には子どもたちに参加してもらい、水素ちゃんと酸素ちゃんになりきってもらいました。自ら手を挙げて参加してくれた子どもたちも最初は少し恥ずかしそうな様子でしたが、最後にはしっかりとスタッフと手をつなぎ、水素ができる仕組みを楽しく覚えることができました。
水素と酸素がくっつくとどうなるか考えます。
スタッフと一緒に劇に挑戦してくれました。
劇で水素や電気が発生する仕組みを理解したあとは、実際に水の電気分解を観察するために、HORIBAオリジナルの実験キットを子どもたち一人ひとりに工作してもらいます。
実験キットのカップに入れた水に二本の鉛筆を浸けて、鉛筆につないだ手回し発電機をぐるぐる回して水に電気を流すと、二本の鉛筆のそれぞれの先からぷくぷくと泡がでてくる様子が観察できました.一方の鉛筆の泡は水素、もう一方は酸素だということを知り、次々とでてくる水素と酸素を保護者の方と一緒に注意深く観察していました。
たくさんの水素と酸素の泡が発生しているのが興味深いようで、手回し発電機を一生懸命に回す子どもたちがとても印象的でした。
スタッフの話を真剣に聞いて、丁寧に作業してくれました。
手回し発電機を使って、実際に鉛筆の先から水素と酸素の泡が発生していることを確かめます。
保護者の皆さまも興味津々に参加してくださいました。
授業の後半には小型の簡易燃料電池を使って水素と酸素がくっつくと電気ができることを実演しました。簡易燃料電池に水素を入れると動き出すモーターに、子どもたちはビックリの表情でした。
実演で使用した燃料電池はそれほど大きなパワーではありませんが、実際にはクルマのモーターを動かせるほど大きなパワーの燃料電池が開発・使用され、つくった電気でクルマが走っていることも学びました。
最後にHORIBAのはかる装置が燃料電池の開発はもちろん、クルマづくりのさまざまな場面で活躍していることをお話しして授業は終了。授業後のアンケートから工作や実験を楽しめた様子が伺え、自宅でもやってみたいとのお声をいただきました。
簡易燃料電池を使った実演にも子どもたちがチャレンジ。
HORIBAは自動車排ガス測定装置をはじめ、電動車両開発の効率化を支えるソリューションやバッテリー・燃料電池の評価装置など、自動車開発に関わる計測システムを幅広く提供している企業として、毎年キッズエンジニアに協賛しています。
今後も子どもたちがワクワクするようなプログラムやイベントを通して、科学やものづくりの楽しさを伝える活動を継続していきます。