「はかることの大切さや科学のおもしろさを多くの子どもたちに伝えたい」。そのおもいから、1994年から従業員が講師となって学校やイベント会場での出前授業をスタートし、本年で30年を迎えます。今回は「はかる」を通して子どもたちにHORIBAの仕事の一部を体験していただきました。
3月23日、24日に元・淳風小学校(京都市下京区)で行われた「おしごと体験イベント みらいのたからばこ2024 in京都」にHORIBAが初出展しました。このイベントは、子どもたちが地域にあるさまざまな職業を知り・学び・体験できる、地域密着型の子どもの職業体験イベントです。
今回HORIBAは、放射温度計と光沢計を実際に体験してもらうおなじみの「はかる」体験と、「みらいのはかる装置を考えてみよう!」というテーマを用意しました。
<温度の違う食べ物を見つけよう>
HORIBAの放射温度計(IT-540シリーズ)を使って温度をはかる体験です。放射温度計の特徴は、対象に触れることなくその温度をはかることができます。
たとえば私たちの身近な生活においては、スーパーマーケットの店頭などで、衛生面から直接触れることのできない食品の温度をはかることにも使われています。また、手の届かないくらい遠くにあるものの温度をはかることもできるため、はかる体験では、屋外に出て雲の温度をはかるなども体験してもらっています。
今回は放射温度計を使って、回転寿司のおもちゃのレーンのなかに隠された、一つだけ温度の違う食べ物を探してもらいました。また、紙コップのなかに隠した温かいカイロや冷たい保冷剤が、どこに入っているかを当ててもらう体験をしました。
<「ぴかぴか」 を見つけよう>
HORIBAの光沢計(IG-340)を使って、光沢度合いをはかる体験です。
光沢計はものの光沢、つやをはかることができる装置です。
コンビニやお店の床のワックスがけや車の塗装の光沢など、私たちが「ぴかぴか」だと嬉しいと思うところで、どれくらいの光沢があるかをはかる装置として活躍しています。
光沢計を使った体験では、私たちの準備したさまざまなサンプルのなかから一番「ぴかぴか」なものを測りながら探してもらいました。
子どもたちはサンプル以外にも会場にあるものを測ってみたり、自分や家族の持ち物も測ってみたりと自分の力で考えながら、「はかる」体験を行いました。
自分の感覚では分からないものごとを、「はかる」装置を通して数値化すると意外な発見があります。この体験を通して「はかる」おもしろさや、「はかる」装置が存在する意味を実感してもらえたのではないでしょうか。
今回は、HORIBAの出前授業で初の試みとなる「みらいのはかる装置を考えてみよう!」
というテーマを用意し、ものづくりの仕事に欠かせない、製品企画に挑戦していただきました。
HORIBAは1,000種類以上もの「はかる」装置を作っている分析機器のメーカーです。
そのすべてが「こんなことをはかることができないだろうか」「こんなことをはかる装置があったら便利だな」というたくさんの人びとのおもいから誕生しています。
今回の企画では HORIBAにはまだない、自分が「あったらいいな」と思う未来のはかる装置を考え、自由に絵で表現してもらいました。
この企画には2日間で100名以上の子どもたちが参加しました。そのなかから一部ではありますが、ご覧ください。
「動物の元気度をはかる」「宿題をはかる」「人の優しさをはかる」「漢字の画数をはかる」といったユニークな発想から、「水の汚れをはかる」「化石の成分をはかる」「空気をはかる」「おいしさをはかる」など実際のHORIBAの製品にも近い本格的なアイディアまで、個性あふれる装置が生まれました。
大人顔負けの発想力は、子どもたちが日ごろからいろんなことに関心を持ち、疑問を持っている証です。
自分のなかの小さな疑問に気づいて解決しようとし、かたちにする力はものづくりの仕事において、より良い製品を生み出すために大切な力です。
今回、この体験を通して今はまだ世の中にないものを考えて形にするおもしろさや、ものづくりの仕事へ興味を持つきっかけになってほしいと思い、企画しました。
今回考えた「はかる」装置を、いつかHORIBAの社員になって、本当に実現してくれる人が現れてほしいと願っています。
次世代育成活動では今後も「はかる」を軸に、子どもたちに科学の楽しさ、
さらにはHORIBAの“ほんまもん”のものづくりを伝え、社是「おもしろおかしく」を体現できる活動を行っていきます。