CysCは全身の有核細胞から産生される蛋白です。腎糸球体で濾過された後、近位尿細管で再吸収・分解されます。糸球体濾過量(GFR)の低下に伴い血清CysC濃度は上昇するため、腎機能の指標となります。筋肉量の影響がほとんどないため、血清クレアチニンに比べて性差・加齢の影響が少なく、また、軽度の腎機能低下においては、血清クレアチニンより鋭敏な指標とされています。
1)日本腎臓学会.エビデンスに基づくCKD 診療ガイドライン2018.東京医学社.2018
2)平田純生,他.患者腎機能の正確な評価の理論と実践.日本腎臓病薬物療法学会誌 2016, 5:3~18