弊社独自のMDSS(Multi Distribution Sampling System)技術の採用により、わずか53μLの検体量で白血球分類します。わずかな検体しか望めない小児や高齢者の検査に最適です。CBCモード 12項目、DIFFモード 26項目を測定。
- わずかな検体吸引量:CBCモード 30μL、DIFFモード 53μL
- 多検体処理に適したオートローダー付き
最大100検体の全自動処理。一時間当たり80検体を処理します。ラックの中に異なるサイズの採血管が混じっていても測定可能で、採血管を指定する必要が無く、経費節減に役立ちます。また検体をセットしてボタンを押すだけで、異常検体の再検査まで全自動で測定。検査業務の効率向上に役立ちます。キャップピアスタイプで、血液に触れる機会を大幅に低減。サンプラー測定中でも、緊急検体の割り込み測定が可能。緊急検体はオープンチューブでもキャップピアスでも迅速に測定できます。
- 希釈倍率を選択可能なCDR(Customized Dilution Ratio):自動希釈機能搭載
- 自動再測定可能
異常検体は、任意の条件に基づいて全自動で再検査を行います。測定終了後に検体をセットし直す必要がないので、真のウォークアウェイを実現します。
- バリデーション機能を搭載
- 真のランダムアクセス
- デルタチェックによる業務の効率化
- 緊急検体はオープンチューブ、クローズドチューブともにマニュアル測定可能
トレーサビリティを重視した
データマネジメントシステムを本体内に搭載。
数値結果のほか、患者情報、各種グラフ・マトリックス・ヒストグラム、フラグ、希釈倍率(CDRモード*時)、コメントをレポート (*CDRモード説明に関しましては後述の説明文書参照)。測定結果を状態に応じて、確認済み、確認待ち、鏡検待ちに分けて表示
- 精度管理
バーコードでコントロール血液の濃度を自動識別。コントロール血液の測定結果は表とL.J.グラフで表示。XB管理は60ファイルまでグラフ化(各ファイル20検体)
- 各種履歴管理
校正、コントロール血液の測定、設定、試薬交換、メンテナンス、データ処理、通信、エラー、ブランク測定、測定結果など各種履歴管理が可能
測定結果の確実な管理
- 内蔵のバリデーションステーションによる測定結果の確実なバリデーション
検査室の運用に合わせて自動バリデーションも設定可能です。それにより検査業務を異常検体に集中させることができます。確実なフォローアップのために、デルタチェックの条件を設定できます。
結果を装置内の条件に照合し、自動的に再測定可能です。また、測定結果が直線性の範囲を越えた場合、自動的に希釈を行って再測定が可能です。この条件は、デルタチェック、アラーム、設定範囲などをトリガーに設定可能です。
検体を確実に認識するために、内部・外部バーコードリーダで検体IDを管理。更に採血管の位置するラックNo./位置でも管理。二重の認識方法で確実に検体を管理します。
タッチスクリーンから、必要な情報にダイレクトアクセス
患者ID、氏名、生年月日、年齢、性別などの患者情報。検体ID、採血日、血液タイプ、診療科、担当医などの検体情報。測定モード(CBC/DIFF)。希釈倍率(CDRモード時)。測定結果:数値データ、ヒストグラム、マトリックス、フラグ/アラーム
採血管のラック上の位置(ラックNo./ 位置)、測定モード(CBC/DIFF)を画面上に表示します。採血管の追跡が容易で、測定後に必要な検体を選ぶときに便利です。
試薬残量、測定の進捗状況、フラグ率などをリアルタイムに表示します。
使う人、使用環境に配慮した操作性
タッチスクリーンによる簡単操作。フレキシブルなネットワーク性。単体機としてはもちろん単方向、双方向通信に対応可能。内部、外部バーコードリーダを標準装備。データ処理用PC内蔵の省スペース設計。コンプレッサを使わないので静かな動作。試薬はわずか5種類のみ。そのうち4試薬を装置に内蔵するため、省スペース。少ないデイリーメンテナンス
高度な技術で信頼のデータを提供
■ MDSS(Multi Distribution Sampling System)
弊社独自のMDSS 技術の採用でCBC+DIFFが53uLの検体吸引量で測定可能です。プローブから吸引された検体は、それぞれのチャンバーに一定量分注されます。分注された検体は、渦巻状の試薬の流れに投入されます。これにより試薬と検体を均等に攪拌し、同時にプローブを洗浄します。
■ DHSS(Double Hydrodynamic Sleeving System)
DHSSはフローセル内で、細胞容積と細胞の内部構造を測定する、再現性に優れた独自の技術です。まず容積情報を得るために白血球を自然な状態で固定します。続いて電気抵抗法により容積を測定し、その後血球が光軸部を通過する際の透過光量から血球の内部構造を分析します。容測定と透過光量の測定に200μ秒の時間差を与えることで細胞と気泡などの区別ができ、正確な白血球分類が得られます。このようにして得られた各細胞についての情報を縦軸に内部情報(透過光量)、横軸に容積情報としてプロットし、見やすい二次元のマトリックスを完成します。
■ CDR(Customized Dilution Ratio):自動希釈機能
測定範囲を超えた高濃度の検体の場合、自動的に希釈して再検査し、直線性範囲を拡大させます。測定結果にはフラグをつけて報告します。