水素脆化評価のための材料中水素分析
水素原子が鋼材に吸収されることで引き起こされる水素脆化のメカニズムを解明するために、鋼材中の水素をppmオーダーで測定した事例を紹介します。
水素分析装置
分析対象 | 鉄鋼・非鉄など固体材料中の水素 |
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測定方式 | 不活性ガス中加熱・融解カラム分離 –TCD(熱伝導度法) |
測定範囲 | H:0~0.02%(m/m) |
試料質量 | 標準1.0g |
感度(最小読取) | 0.0000001%(m/m) |
精度(再現性)※ | 水素 σn-1≦0.000004%(m/m)もしくはCV≦0.5%(標準ガス) |
測定時間 | 測定者による試料投入後135秒以内に結果表示 (但し、鉄鋼試料の測定において、測定者作業を10秒とした場合) |
表示 | (1)測定結果:LCDおよびプリントアウト時 (2)アラームメッセージ:LCDおよびプリントアウト時 (3)フローシート:LCD |
ガス抽出炉電力 | インパルス炉出力:0~8.0kW |
試料投入機構 | デュアル投入機構 |
自動化機構 | オートクリーナ、るつぼローダ |
積算条件 | コンパレータ積算、時間積算の併用またはいずれかを選択 測定成分ごとにゼロ点タイミングを設定可能 |
試料ID | 半角20文字以内 |
校正 | (1)1点または最小自乗一次近似式を用いた多点校正 (ガス/標準試料) (2)メモリ校正機能 (3)校正式補正機能 |
機能 | (1)リアルタイム抽出カーブ表示 (2)割り込み分析 (3)自己診断およびアラーム表示 (4)抽出ピーク解析(重ね合わせ/差分など) (5)測定結果外部出力(RS-232CまたはTCP/IP) |
外形寸法・質量 | 750mm(H)×785mm(D)×653mm(W) (但し試料投入口は設置机上面から650mm) 質量:230kg(但し搬送時には140kg以下のユニットに分割) |
制御用PC | Windows XP(SP2)以上が動作するパソコン |
電源 | (1)電源電圧:AC200/220/230V (特注による240V対応可能) AC100V(オートクリーナ用 吸引機など周辺機器:ステップダウントランスで対応可能) (2)電圧変動:基準電圧±10%以内 (3)周波数:50/60±1Hz (4)消費電力:本体:12kVA(MAX)、周辺機器:1.5kVA(MAX) (5)設置:電気設備技術基準第1種または特別3種の独立アース(接地抵抗10Ω以下) |
周囲条件 | (1)温度:動作保証温度5~40℃、性能保証温度5~35℃ (2)湿度:5~31℃まで:最大相対湿度80%、31~40℃まで:50%まで直線的に減少 (3)振動:周波数全域において複振幅20μmおよび0.098m/s2 |
ガス | アルゴン:純度99.995%以上、圧力0.35MPa (装置本体より3m以内にてØ3/2mm SUS管取り合い) 窒素または乾燥空気:圧力0.40MPa (装置本体より5m以内にてØ6/4mm ナイロン管取り合い) |
冷却方式 | 冷却水循環ユニット(別置きタイプ) |
電子天秤 | 最小表示1~0.01mgまで接続可能 <オプション> |
定電圧電源(AVR) | 容量15kVA(入力電圧は注文時に指定) 質量:130kg <オプション> |
※EMGA-821はEMGA-921と基本性能は同じですが、るつぼローダが装備されておらず、オートクリーナとガズドーザがオプションです。