カーボンブラックは優れたゴム補強材として主にタイヤに使用されていますが、黒色顔料や導電性付与剤としてフィルムや樹脂にも使用されています。 また、カーボンブラックの一種であるアセチレンブラックは二次電池の電池導電剤としてなど多岐に使用されています。 カーボンブラックは一次粒子が衝突・合着して連鎖状または凝集粒子として存在し、表面官能基(-OH, -COOH) が存在していることから、 一次粒子径・ストラクチャ・表面特性の三大要素が重要な特性因子となります。 一般的に粒子径が小さいほどカーボンブラックの黒度は高く、また凝集力が強くなることで分散が難しくなり、 一次粒子径を測定するには有機溶媒中で超音波をかけ、一次粒子にまで分散させてから測定する必要があります。
ミニフローユニット(小容量循環システム)を用いて、超音波処理によって凝集を解き、少量の有機溶媒で 一次粒子の粒子径分布評価ができました。
ミニフローユニット(小容量循環システム)は、超音波プローブを内蔵しているため、通常循環と同様、試料を循環させながら分散処理が可能です。また、1回測定あたりの溶媒量が約35 mL(通常循環180 mL)と少なく、 ランニングコスト/廃棄コストを低減して一次粒子径の分布評価することが可能です。
粒度分布計における分散剤添加溶媒の使用量削減したい
セラミックス分野では、微粒子を溶液中で均一に分散させるためにヘキサメタりん酸ナトリウム(以下、ヘキメタ)水溶液が使用されており、特に品質管理用途では測定検体数が多いため大量に消費されます。ヘキメタ粉末を純水に溶解させる操作は約30分間必要で、測定の事前準備に時間を要していました。測定時にはヘキメタ水溶液を、洗浄時には水に切り替えて粒子径計測することで、溶媒使用量と大幅な作業工数削減します。
試料の分散媒量35 mLでのフロー式 測定が可能。分散媒に有機溶媒を用いる際にお薦めです。 超音波プローブや、分散媒の自動注入ポンプも標準装備しています。
[測定レンジ] 0.01~1000 μm、有機溶媒対応
試料の分散媒量35 mLでのフロー式測定が可能。分散媒に有機溶媒を用いる際にお薦めです。