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■広域マッピングで分割せずに異物のスクリーニングが可能
クリーンルームや工場などの空気をフィルターで採取、X戦顕微鏡の特徴である10cm×10cmの広域マッピングによりその空気に含まれる粒子をスクリーニングし、数や座標情報を取得します。
座標情報から検出された粒子について多点分析を行い、元素情報を取得しどのような粒子がどれだけ捕集されたか粒子解析を行うことにより、異物の発生源の推定や対策などに役立ちます。
■複合解析によるレトルトパックフィルム越しの異物の同定
蛍光X線では元素を、ラマン分光では分子構造を解析することができます。金属は蛍光X線で同定できますが、分子構造を持たないのでラマンスペクトルは得られません。
赤錆などの酸化物は蛍光X線では金属元素情報しかわかりませんが、ラマンス測定ではFe2O3という様に酸化物の状態がわかります。これらの2つの装置を組み合わせることによって、さまざまな異物の同定が可能となります。
■LSI配線の非破壊での不良解析
蛍光X線分析顕微鏡では、樹脂モールドされたまま非破壊で内部のX線透過像や元素情報を取得することが可能です。
本事例では、亜リン酸を含む難燃材料がリン酸になって銅の電極を溶かし、 イオンマイグレーションにより配線を短絡させていることがわかりました。
■乳がん組織の測定
乳がんと石灰化の関係は、専門家の間でも注目を集め、研究が進められています。レントゲンやマンモグラフィなどで得られるX線暗視野像と、顕微鏡型XRFによる元素分析(Ca)を組み合わせることで、乳がん組織の石灰化を検出しました。
■電子部品の微小部めっき膜測定
めっき等のコーティングは、様々な部品に耐食性・潤滑性等の機能を持たせることができ、膜厚や成分を一定にコントロールすることで品質を維持しています。膜厚や成分付着量を迅速に測定できる蛍光X線分析による膜厚測定は、品質管理において有効な手法です。微小部蛍光X線分析装置 XGT-9000を用いて、電子部品の微小部めっき膜(Φ50 μm)をピンポイントで測定し、多層膜FPM機能を用いて非破壊非接触で付着量および膜厚を計算しました。ノンスタンダードモードでは、標準試料を使用せずに理論値の定量が可能ですが、標準試料を用いて校正を行うスタンダードモード構成によって、さらに真値に近い膜厚値を計算することが可能です。